簡単にお伝えすると、WiMAXのプラスエリアモードとは、通常モード(スタンダードモード)よりも通信エリアが広く、安定性の高いauのプラチナバンドが使える有料のLTEオプションです。
とはいえ、これだけではどんな通信モードなのか分からない方も多いはず。そこでこの記事では、WiMAXに詳しくない方にもわかりやすいように、プラスエリアモードに関する以下のポイントを紹介します。
プラスエリアモードについての紹介内容
- WiMAXのLTEオプション「プラスエリアモード」とは?
- プラスエリアモードのメリットやデメリット
- ルーター別のモード切り替え方法
WiMAXの契約を検討中で「プラスエリアモードって何?」「他のモードと何が違うの?」と疑問をお持ちの方は、ぜひご覧ください。
【目次】
WiMAXのLTEオプション「プラスエリアモード」とは?
まずは、WiMAXのLTEオプション「プラスエリアモード」について見ていきましょう。WiMAXのギガ放題プラスプランでは、以下2つの通信モードを利用できます。
- スタンダードモード
- プラスエリアモード
初期設定のままであれば、スタンダードモードとなっており、必要に応じて設定変更をすることでプラスエリアモードが使えるようになります。
そんなWiMAX+5Gのプラスエリアモードとはどのようなものか、さっそく2つのモードの違いを比較しながら見ていきます。
WiMAXのスタンダードモードとプラスエリアモードの違いは?
WiMAX +5Gプランで利用できるプラスエリアモードとは、スタンダードモードよりも繋がりやすくなる有料オプション(月額1,100円)です。スタンダードモードとの具体的な違いは以下のとおり。プラスエリアモードと
スタンダードモードの違い
プラスエリアモード | スタンダードモード | |
---|---|---|
月間 データ容量 |
30GB | 制限なし |
通信 エリア |
au 4G LTE (プラチナバンド)/au 5G |
WiMAX2+/au 4G LTE/ au 5G |
月額料金 | 1,100円 | 追加料金なし |
プラスエリアモードでは、プラチナバンドと呼ばれる周波数帯のau回線が利用可能になります。プラチナバンドは、スタンダードモードで使う電波よりも障害物に強く、屋内や地下でも繋がりやすいのが特徴です。
また、スタンダードモードより通信エリアも広いため、田舎や山間部でも繋がりやすいメリットを持っています。
ただし、プラスエリアモードは月間データ容量に制限があるので注意が必要。スタンダードモードは無制限なのに対し、プラスエリアモードは月間30GBとなっています。
そして、プラスエリアモードが使えるのは5G回線に対応した6種類の端末のみです。
- ホームルーター Speed Wi-Fi Homes 5G L13(新端末)
- ホームルーター Speed Wi-Fi Homes 5G L12(旧端末)
- ホームルーター Speed Wi-Fi Homes 5G L11(旧端末)
- モバイルルーター Speed Wi-Fi Homes 5G X12(新端末)
- モバイルルーター Speed Wi-Fi Homes 5G X11(旧端末)
- モバイルルーター Galaxy 5G Mobile Wi-Fi(旧端末)
上記の機種を使用中に「WiMAXの通信が安定しない」「圏外で使えない」といった場合は、スタンダードモードからプラスエリアモードに切り替えると、WiMAXルーターの通信が安定する可能性が高まります。
通信環境に左右されず、快適にインターネットを使い続けたい場合は、WiMAX+5Gにあるプラスエリアモードの利用がおすすめです!
WiMAX+5Gのモードは簡単に切り替え可能です!WiMAX+5Gのプラスエリアモードとスタンダードモードの切り替え方法をすぐ知りたい方は「【ルーター別】モード切り替え方法」で解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
通信エリアや速度が向上する?2つのメリット
では、WiMAX +5Gのプラスエリアモードのメリットを具体的に見ていきましょう。今回紹介するメリットは以下の2点です。
- auのプラチナバンドが利用でき、通信の安定性が高まる
- 通信エリアが広がり、WiMAX+5Gが繋がりやすくなる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
auのプラチナバンドが利用でき、通信の安定性が高まる
WiMAX+5Gのプラスエリアモードでは、プラチナバンド(au 4G LTE Band18・26)が使われています。このプラチナバンドを使うことで、通信の安定性が高まるのがプラスエリアモードのメリットです。プラチナバンドは、低周波数帯域と呼ばれる回線の1つで、障害物があっても電波が曲がって回りこむのが特徴。つまり、プラチナバンドは電波が届きにくい地下やトンネルなどでも、回線が繋がりやすくなるのです。
そのため、WiMAX +5Gのスタンダードモードを使用中に「電波が途切れる」などと感じた場合は、通信の安定度がより高いプラスエリアモードの利用がおすすめとなります。
通信エリアが広がり、WiMAX+5Gが繋がりやすくなる
WiMAX+5Gのプラスエリアモードは、スタンダードモードよりも通信エリアが広がる点も大きなメリット。WiMAX+5Gのスタンダードモードとプラスエリアモードの通信エリアを比較してみましょう。なお、今回は通信エリアを少しでもイメージしやすいよう、auのスマホの通信エリアも紹介します。
WiMAX+5Gスタンダードモードの対応エリア:https://www.uqwimax.jp/wimax/area/
WiMAX+5Gプラスエリアモードの対応エリア:https://www.uqwimax.jp/wimax/area/
auスマホの対応エリア:https://www.au.com/mobile/area/map/
ご覧のとおり、プラスエリアモードの場合、山間部などにも通信エリアが広がっていることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
また、auのスマホや携帯電話の5G通信エリアと比較しても、ほぼ同じ範囲となっています。スマホの人口カバー率は、キャリアごとにあまり差がありません。つまり、スマホが使えれば、基本的にWiMAX+5Gのプラスエリアモードも使えると覚えておいて問題ないでしょう。
以上、プラスエリアモードの2つのメリットを紹介しました。使い勝手がよいプラスエリアモードですが、一方でデメリットも存在します。プラスエリアモードを使ってから後悔しないよう、デメリットも確認しておきましょう。
速度制限や追加料金がある?プラスエリアモードの2つのデメリット
さっそく、プラスエリアモードのデメリットについて見ていきましょう。WiMAX+5Gのプラスエリアモードには、以下のデメリットがあります。
プラスエリアモードのデメリット
- 月に1度でもプラスエリアモードを使うとオプション料金がかかる
- データ容量が30GBを超えると速度制限にかかる
しっかりとデメリットも確認しておきましょう。
月に1度でもプラスエリアモードを使うとオプション料金がかかる
WiMAX+5Gのプラスエリアモードの最大のデメリットは、月額1,100円のオプション料金がかかること。スタンダードモードが追加料金なしで使える分、「余計にお金がかかる」と思う方もいるでしょう。そのような方は、WiMAXルーターの設定が、意図せずプラスエリアモードへ変わらないよう気を付ける必要があります。というのも、プラスエリアモードは、1度モードを切り替えただけでオプション料金が発生するのです。
そのため、追加料金を支払いたくない方は「知らないうちにモードが切り替わっていた…」ということがないよう注意して、WiMAXルーターを使いましょう。
データ容量が30GBを超えると速度制限にかかる
プラスエリアモードのデータ容量は、月間30GBと定められています。上限を超えると速度制限がかかるため、プラスエリアモードで多くの通信量を使いたい方にとってはデメリットに感じることも。プラスエリアモードで速度制限がかかると、4.2Gbpsの最大通信速度が月末まで128Kbpsへと低下します。128Kbpsという速度は、スマホなどで速度制限にかかった場合と同程度の速度。つまり、インターネット検索すらストレスを感じるほど低速になってしまいます。
ただ、ご安心ください。プラスエリアモードで通信制限にかかってしまっても、スタンダードモードは低速化しません。つまり、プラスエリアモードからスタンダードモードへ設定変更すれば、通信速度は戻ります。
もちろん、通信エリアや安定性では劣ってしまうものの、低速化した状態よりは繋がりやすいはずです。
もし、プラスエリアモードで月間30GB以上使ってしまい速度制限にかかった場合は、「スタンダードモードへ設定を切り替えれば解決する」ということは覚えておきましょう。
以上が、WiMAXのプラスエリアモードのデメリットです。今回紹介したデメリットは、どちらも気を付けていれば避けられること。そのため、こちらの内容を参考にWiMAXをご利用くださいね。
【ルーター別】WiMAXの通信モード切り替え方法
ここまではWiMAXのプラスエリアモードの基本情報やメリット・デメリットを解説しました。
「プラスエリアモードって、使い勝手がよさそう!」と、思い始めた方もいるでしょう。一方で、「どうやってWiFiルーターのモードを切り替えるんだろう」といった疑問もありますよね。
そこで、ルーターの機種別にWiMAX+5Gのプラスエリアモードとスタンダードモードの切り替え方法を紹介します。WiMAX+5Gのプラスエリアモードを実際に利用したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
WiMAX+5Gは設定を変更していなければ、スタンダードモードが適用されています。
今から紹介する手順は、スタンダードモードからプラスエリアモードへの切り替え方法です。ただ、プラスエリアモードからスタンダードモードへの切り替えも手順は同じですので、ぜひご参考にしてください。
今から紹介する手順は、スタンダードモードからプラスエリアモードへの切り替え方法です。ただ、プラスエリアモードからスタンダードモードへの切り替えも手順は同じですので、ぜひご参考にしてください。
モバイルルーター Speed Wi-Fi 5G X12の切り替え方法
モバイルルーター Speed Wi-Fi 5G X12における、WiMAX+5Gのモード切り替えはディスプレイ上で操作可能です。具体的な手順は、以下のとおりです。- ホーム画面で「モバイルネットワーク」を開く
- 「通信モード」を選択
- 通信モードの切り替えを確認されるので「はい」を選択
スタンダードモードへ戻す際は、3つ目の手順.で「通信モードの切り替え」を選択すれば、WiMAX+5Gのモードを切り替えられます。
モバイルルーター Speed Wi-Fi 5G X11の切り替え方法
モバイルルーター Speed Wi-Fi 5G X11における、WiMAX+5Gのモード切り替えはディスプレイ上で操作可能です。具体的な手順は、以下のとおりです。
- ホーム画面で「クイックメニュー」を開く
- 「通信モード」を選択
- 「+Aモード(プラスエリアモード)」を選択
スタンダードモードへ戻す際は、3つ目の手順.で「スタンダードモード」を選択すれば、WiMAX+5Gのモードを切り替えられます。
モバイルルーター Galaxy 5G Mobile Wi-Fi SCR01の切り替え方法
モバイルルーターのGalaxy 5G Mobile Wi-Fi SCR01では、通信モードの切り替えがディスプレイ上で操作可能です。具体的な手順は、以下のとおり。
- 「通信モード」を開く
- 「プラスエリア(+A)」を選択
- 画面右上が「+A」になっていればWiMAX+5Gの切り替え完了
スタンダードモードへ戻す際は2つめの手順で「スタンダード(ST)」を選択すれば、WiMAX+5Gのモードを切り替えられます。
ホームルーター Speed Wi-Fi Homes 5G L13の切り替え方法
ホームルーターL13の通信モードの切り替えは、専用アプリ内で行います。具体的な手順は、次のとおりです。- ZTELink JPにログイン
- 「接続設定」画面で「通信モード」を選択
- 「プラスエリアモード」・「有効」を選択
スタンダードモードへの切り替えも、同様の方法で可能となっています。簡単に操作できますが、利用後はスタンダートモードへの切替忘れに注意しましょう。
ホームルーター Speed Wi-Fi Homes 5G L12の切り替え方法
ホームルーターL12の通信モードの切り替えは、本体のボタンで操作します。具体的な手順は、次のとおりです。
- 本体を裏返す
- 上から2番目にある「MODE」ボタンを2秒以上押す
- 本体正面の「MODE」ランプが緑からオレンジへ変われば、プラスエリアモードへ切り替えが完了
スタンダードモードへの切り替えも、同様の方法で可能となっています。ただし、簡単に操作できる分、WiMAX+5Gのモードを誤って切り替えないよう注意が必要です。
ホームルーターSpeed Wi-Fi Homes 5G L11の切り替え方法
ホームルーターL11も、L12と同じ手順でWiMAX+5Gのモードを切り替えられます。
- 本体を裏返す
- 上から2番目にある「MODE」ボタンを2秒以上押す
- 本体正面の「MODE」ランプが緑からオレンジ変われば、プラスエリアモードへ切り替えが完了
スタンダードモードへ戻す際もL12と同じで、「MODE」ボタンを2秒長押しするだけで、WiMAX+5Gのモード切り替えができます。
WiMAXのLTEオプション「プラスエリアモード」は通信制限に注意して賢く使おう
この記事ではWiMAX +5Gの有料LTEオプション「プラスエリアモード」について解説しました。ここまで紹介したWiMAX+5Gのプラスエリアモードについて、改めておさらいしていきましょう。
- WiMAX+5Gのプラスエリアモードとは、auのプラチナバンド使えるオプション
- プラスエリアモードを使うことで、スタンダードモードより通信エリアが広がり、繋がりやすくなる
- 30GB以上使うと速度制限(月末まで128Kbps)がかかるが、スタンダードモードへ切り替えれば問題なし
- 1度でも利用すると月額1,100円かかるため注意が必要
WiMAX+5Gのプラスエリアモードは、スタンダードモードでは繋がりにくいときにおすすめのオプション。ただし、プラスエリアモードの月間データ容量は30GBまでの制限があるため、長期間の利用はあまりおすすめできません。
そのため、普段はスタンダードモードを使いつつ、新幹線や地下鉄など電波が途切れやすいときにはプラスエリアモードを使うなど、使い分けることが大切です。通信制限に注意して、賢くWiMAX+5Gを使っていきましょう。
なお、WiMAX+5Gのプラスエリアモードの通信エリアや速度、料金などは、どのプロバイダでも同じです。WiMAXプロバイダごとで異なる点は、キャンペーンや割引を含む実質負担額になります。
現在WiMAX+5Gの契約を検討中の方は、最新のWiMAXプロバイダを比較した下記のページもあわせてご覧ください。
おすすめNo.1のWiMAXは
こちら!
よくある質問
最後に、WiMAXのプラスエリアモードに関して、よくある質問をQ&A形式で紹介します。
WiMAXのLTEオプション「プラスエリアモード」とは?
WiMAXのLTEオプション「プラスエリアモード」とは、auのプラチナバンドが使える通信モードのこと。通常の「スタンダードモード」よりも繋がりやすく、通信の安定度が高いのが特徴です。ただ、有料オプションとなっており、使用した場合は月額1,100円の料金がかかってしまいます。そのため、屋内や地下などWiMAXの電波が繋がりにくい場合にのみ、使うことをおすすめします。
プラスエリアモードのメリット・デメリットは?
WiMAXのプラスエリアモードのメリット・デメリットは以下のとおりです。メリット
- auのプラチナバンドが使えて通信の安定性が高まる
- 通信エリアが広がり、WiMAX+5Gが繋がりやすくなる
デメリット
- 月に1度でも使うと月額1,100円の追加料金がかかる
- データ容量が30GB以上を超えると速度制限にかかる
プラスエリアモードは解約できる?
結論、プラスエリアモードは解約できません。というのも、プラスエリアモードは申し込みが必要なく、端末の設定変更でいつでも利用できる仕組みなのです。もちろん、月額料金はプラスエリアモードを使用した月しか発生しませんが、「意図せず使ってしまっていた…」ということがないよう注意しましょう。
WiMAX2+の「ハイスピードプラスエリアモード」との違いは?
WiMAXには、プラスエリアモードと名称が似た「ハイスピードプラスエリアモード」があります。ハイスピードプラスエリアモードとは、旧プランのWiMAX2+で利用できた通信モードのこと。WiMAX+5Gのプラスエリアモードと、WiMAX2+のハイスピードプラスエリアモードの具体的な違いは、以下のとおりです。
プラスエリアモード(WiMAX+5G) | ハイスピードプラスエリアモード(WiMAX2+) | |
---|---|---|
料金プラン | ギガ放題プラス | ギガ放題 |
月間データ容量 | 30GB | 7GB |
速度制限後の スタンダードモードへの影響 |
なし(速度制限なく利用できる) | 月末まで速度制限になる |
通信エリア | au 4G LTE/au 5G | au 4G LTE |
月額料金 | 1,100円 | 1,105円 |
プラスエリアモードの月間データ容量は、ハイスピードプラスエリアモードの2倍以上。また、プラスエリアモードはハイスピードプラスエリアモードと異なり、速度制限がかかってもスタンダードモードは通常通り使えます。
なお、WiMAX2+のハイスピードプラスエリアモードが使えるギガ放題プランは、すでに受付を終了し新規契約はできません。そのうえ、WiMAX2+のギガ放題プランは、2022年9月1日よりサービスを縮小。通信速度も遅くなっています。
WiMAX+5Gのプラスエリアモードと、WiMAX2+のハイスピードプラスエリアモードの料金は5円です。今後も快適な通信環境でスマホやパソコンを使うためにも、WiMAX2+を利用している方は、WiMAX+5Gへ早めに切り替えましょう!