LTEとWiMAXを徹底比較!おすすめのポケットWiFiはどっち?
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ポケットWiFiは、基本的に2種類の回線に分かれます。それが
LTEとWiMAX。LTEは、いわゆるドコモやソフトバンク、auなどキャリアのスマホなどでも利用されている回線です。
それに対して、WiMAXはUQコミュニケーションズが提供している回線になります。
「名前が違うだけでそこまで違いは無いのでは?」
こう考えてしまいがちですが、LTEのポケットWiFiとWiMAXのポケットWiFiには大きな差が存在します。それが
周波数帯域と呼ばれるものです。この差が、電波の特性上ポケットWiFiの繋がりやすさにも影響を与えます。
本ページでは、そんなWiMAXとLTEの違いについて詳しく解説。この2つの回線の比較まで丁寧にお伝えいたします。
こちらを読めば、
WiMAXとLTEのどちらがあなたに合っているのか必ずご理解いただけるはずです。
それでは、それぞれの回線について特徴を確認していきましょう!
ポケットWiFiは大きくWiMAXとLTEに分かれる!?

ポケットWiFiは大きく分けてWiMAXとLTEに分かれますが、まずは
「そもそもWiMAXとLTEとは」といった部分と、
「WiMAXとLTEの違い」の2点について見てまいりたいと思います。
WiMAXとは?
WiMAXとは「Worldwide Interoperability for Microwave Access」の略称で、無線通信規格の1つです。
通信規格と言われても分かりづらいですが、冒頭でも述べた通り、LTEや3Gなどの通信規格と同じで、通信の種類とでも考えていただければ分かりやすいかと思います。
現在は、WiMAXの通信が進化した
「WiMAX2+」という回線が国内で使われています。
WiMAX2+の速度は最高558Mbps。LTEと体感はほとんど変わらないと考えて良いでしょう。実際に筆者もWiMAXのポケットWiFiを使っていますが、かなり快適に動画も見れています。
LTEとは?
LTEとは、4GLTEとも言うように3G回線が進化したもので、「Long Term evolution」の略称。docomo、au、Softbankの
スマホで使われている回線と同じものとなります。
通信速度はポケットWiFiによって違いますが、
主流のものは150〜1,288Mbpsです。最近では、CA(キャリアアグリゲーション)や4×4MIMO(マイモ)などの新技術によって通信速度は目覚ましい進歩を遂げています。
また後でご説明致しますが、
LTEのポケットWiFiは種類によって速度だけでなく繋がりやすさもかわってきます。ですので、全てのLTEポケットWiFiがスマホのLTEと同じではない、ということに注意しておく必要があるでしょう。
WiMAXとLTEの違いは主に6つ
そんなWiMAXとLTEですが、それぞれの回線を使ったポケットWiFiを販売している会社(プロバイダ)が多数存在します。会社毎に細かな違いもあるのですが、LTEとWiMAXのポケットWiFiにおける主な違いは下記の6点です。
【WiMAX・LTE比較表】
WiMAX | 比較ポイント | LTE |
◯ | エリア | ◎ |
◎ | 通信速度 | ◯ |
△ | 通信の繋がりやすさ | ◎ |
◎ | 通信容量 | ◎ |
◎ | キャンペーン | × |
◎ | 料金 | 〇 |
いかがでしょうか?大まかな比較なので、この結果について
「本当に?」と感じている方もいらっしゃるかと思います。それではここから各ポイントについてそれぞれ詳しく見てまいりましょう。
WiMAXとLTE比較!実は繋がりやすさに大きな違いが!

ここでは、WiMAXとLTEのポケットWiFiについてより詳しく比較していきます。この章で比較するポイントは、通信に関わる以下の3点。
- エリア
- 通信の繋がりやすさ
- 通信容量・通信制限時の速度
上から1つずつ見ていきましょう!
通信エリアの広さはほぼ互角!
LTEのポケットWiFiとWiMAXのポケットWiFiですが、どちらも日本国内広いエリアで利用可能です。通信事業者各社のエリアマップをまとめたものが以下となります。
LTE(docomo・au・Softbank)とWiMAXは
99%以上の人口カバー率となっているため、都市部や郊外などでは問題なく通信することができます。
ただし、山間部などでは
ややLTE回線の方が有利。この後詳しく説明しますが、LTE回線の方が障害物に強い性質であることが理由となります。
山間部にお住まいでWiMAXの契約を検討しているのであれば、
「Try WiMAX」というWiMAXのレンタルサービスなどを活用し、事前に使えるか確認しておくのがおすすめです。
複数のLTE回線が使える!「クラウドSIM」のポケットWiFi
2019年以降、どんなときもWiFiを筆頭に「クラウドSIM」対応のポケットWiFiが数多く登場しています。
クラウドSIM対応のポケットWiFiは複数のLTE回線(docomo,au,Softbank)の中から最も電波状況の良い回線に自動で接続してくれるという優れもの。
しかも海外でも面倒な手続きがなく利用可能です。購入者も増えており今注目のポケットWiFiであると言えます。
繋がりやすさはLTE > WiMAX
冒頭でWiMAX2+とLTEの違いに関して少し述べましたが、両者のポケットWiFiにおける決定的な違いが周波数帯域です。
結論から言うと
LTEの方が良い周波数帯域を使っています。良い周波数帯域を使っているということはそのまま繋がりやすさに直結します。
周波数帯域は少し複雑ですので、ここでは大まかに説明します。簡単に言うと、
周波数が低いと電波が遠くまで届きかつ障害物を回りこむため安定した通信ができます。
逆に周波数が高いと電波は短く直線に進むため障害物の奥に電波は届きにくくなります。
WiMAXの周波数設定は2.5GHz(ギガヘルツ)のみ。一方のLTEにはいくつか周波数がありますが、一番よいもので700〜900MHz(メガヘルツ)です。
LTEの帯域は700〜900MHzは特に繋がりやすいので各社は
「プラチナバンド」と呼んでいます。

WiMAXは周波数が高く、障害物によって電波が遮られる可能性があります。特に障害物の多い地下では通信が不安定となり最悪の場合圏外になることも。
とは言っても、自宅など地上の建物の中で繋がらないということはまずありません。最近では地下街や地下鉄の駅でも対策が進んでおり、
電波状況はかなり改善されています。
WiMAXが遅い時に有効!「ハイスピードプラスエリアモード」とは?
障害物に弱いWiMAXのポケットWiFiですが、そのデメリットを解消する「ハイスピードプラスエリアモード」という機能があることをご存知ですか?
「ハイスピードプラスエリアモード」はWiMAX回線とauのLTE回線を組み合わせて通信する機能で、WiMAXのポケットWiFiであればどの機種でも利用可能。
WiMAXでは繋がりにくい山間部や地下でも繋がりやすくなります。ただし、利用できるのは月間で7GBまでという仕様のため、使いすぎには注意しましょう。
一方のLTE回線のポケットWiFiですが、周波数帯域が低いためどこにいても安定した通信が可能です。
ただし、注意点として一部のLTEポケットWiFiではプラチナバンドが利用できないケースもあります。LTEのポケットWiFiを契約する場合、対応周波数を事前に確認しておくようにしましょう。
ここまで、LTEとWiMAXのポケットWiFiにおける「繋がりやすさ」について比較してきました。続いては、「通信容量」の違いについて見ていきましょう!
通信容量を比較!サービスによって大きな違いが存在
ここでは、WiMAXとLTEのポケットWiFiにおける通信容量の違いを見ていきます。まずは、WiMAXとLTEのポケットWiFi主要6社の通信容量をまとめた以下の表をご覧ください。
サービス名 |
通信容量 |
UQ WiMAX |
実質無制限(3日10GB) |
Broad WiMAX (ギガ放題プラン) |
実質無制限(3日10GB) |
Softbank (LTE) |
月間50GB |
NTTdocomo (LTE) |
月間60GB |
Y!mobile (LTE) |
実質無制限(3日10GB) |
WiMAXには多数のプロバイダ(代理店)が存在していますが、どのプロバイダから契約しても通信容量は同じ。「ギガ放題プラン」を契約すれば
月間の通信容量に制限はありません。ただし、WiMAXでは
3日で10GB以上通信すると翌日の夜間8時間に限り、通信速度が1Mbpsに制限されてしまうので注意が必要です。
1Mbpsという通信速度はスマホなどの通信制限と比べると大幅に緩く(スマホの通信制限時は128kbps)、Youtubeの低画質動画などであれば
問題なく視聴できてしまうレベル。
そのため、
実質的に無制限で利用することができると言えます。
一方のLTEですが、サービスによって通信容量は大幅に異なります。例えばdocomoやSoftbankでは月間容量に制限がありますが、ワイモバイルの「Pocket WiFi」はWiMAXと同様の
実質無制限。
結論として、WiMAXのポケットWiFiとLTEのポケットWiFiはどちらも無制限で利用できるプラン・会社があり、大きな差は無いと言えます。
ただし…
通信容量無制限のポケットWiFiでも「回線を占有するレベルの大容量通信」を行った場合には速度制限が発生することがあります。
以上がWiMAXとLTEのポケットWiFiにおける通信面の比較となります。もう一度確認すると、エリアと通信容量ではほぼ互角、
繋がりやすさではLTEに軍配が上がるという結果となりました。
ちなみに、通信速度についてもWiMAXとLTEではほぼ互角です。
最大通信速度で比較すると
LTEは1,288Mbps(docomo)、WiMAXは1,237Mbps(huawei製W06使用時)となっています。
実測値でも口コミや評判を確認するとどちらのポケットWiFiも20~60Mbpsに収まることがほとんど。WiMAXでもLTEも快適に利用できる速度です。
ここまでの比較結果では、LTEのポケットWiFiのほうが若干優れていると言えます。ですが、ここまでの結果で
LTEのポケットWiFiがおすすめであると結論付けるのはまだ早いです!
次は、ポケットWiFiの比較において最も重要である「料金」について見ていきましょう!
料金・キャンペーン徹底比較!

ここまで通信に関して比較しましたが、ここからはポケットWiFiを選ぶ上でもう一つの重要な点、「料金」に関して比較していきます。
大前提として、ポケットWiFiの料金を比較する際に切っても切り離せないのが、各社が行っている
お得なキャンペーンの存在。ポケットWiFiの料金比較では、
キャンペーンによる割引額も含めた料金で比較することが重要です。
そのため、ここからはポケットWiFiを提供する各社が行っているお得なキャンペーンについてご紹介し、その後にキャンペーンも含めた料金を比較していきます。それでは、早速見ていきましょう。
キャンペーンは圧倒的にWiMAX!
※現在のキャンペーンとは異なる可能性がございます。
キャンペーンに関しては月によって変わるので断言はできませんが、全体的な傾向としては、圧倒的に
WiMAXの方が金額が大きく、お得なキャンペーンを行っています。LTEのポケットWiFiは「月額料金を6ヶ月間1000円割引」など、キャンペーンの額があまり大きくありません。
WiMAXのキャンペーンの具体例としては、30,000円以上の
高額キャッシュバックや大幅な月額料金割引などです。ここまで大きなキャンペーンを打てる理由は、WiMAXを販売している多くのプロバイダがWebに特化した代理店だから。
店舗運営費などの費用を、キャンペーンに充てることができるのです。
しかし、キャンペーンも含めた最終的な料金が一番大事なので、次にキャンペーンも含めた実質料金について比較してまいりましょう。
具体的なキャンペーン内容が気になる方は
「ポケットWiFi主要9社の最新キャンペーン比較!」をご覧下さい!
ポケットWiFi各社の実質月額料金を比較!
ここでは、LTEとWiMAXのポケットWiFiについて実質月額料金を比較していきます。
実質月額料金とは、各ポケットWiFiで異なるキャンペーンや契約期間を加味してそのポケットWiFiが
「本当にお得なのか」を測ることができる指標となります。実質月額料金の計算方法は以下の通り。

上記の表の計算式を使って、WiMAXとLTEのポケットWiFi主要6社の実質月額料金を算出しました。それでは早速、料金比較表をご覧ください!
【WiMAX・LTE各社料金比較表】
サービス名 |
通信容量 |
実質月額料金 |
UQ WiMAX |
実質無制限 (3日10GB) |
4,602円 |
Broad WiMAX (ギガ放題プラン) |
実質無制限 (3日10GB) |
3,524円 |
Softbank (LTE) |
月間50GB |
8,149円 |
NTTdocomo (LTE) |
月間60GB |
7,812円 |
Y!mobile (LTE) |
実質無制限 (3日10GB) |
4,765円 |
どんなときもWiFi (LTE)※ |
完全無制限 |
3,615円 |
※どんなときもWiFiは2月現在、新規の受付を停止しております。
上記が国内主要ポケットWiFi6社の料金比較です。注目して欲しいのは、
WiMAXの料金。月間制限のあるdocomoやSoftbankのポケットWiFiや同じく無制限のワイモバイルのポケットWiFiよりも大幅に安くなっています。
料金面で比較するとLTEのポケットWiFiより
WiMAXのポケットWiFiが圧倒的にお得でありおすすめです。
auスマホユーザーならWiMAXがお得!
auのスマホとWiMAXをセットで契約している方であれば「auスマートバリューmine」という割引の対象です。
この割引によってauスマホの料金が毎月約1,000円割引が適用されます。これはかなり大きいので、auユーザーでしたら間違いなくWiMAXがおすすめです!
ちなみにdocomoやSoftbankではポケットWiFiと連携した割引は現在実施されていません。
料金の安いWiMAXですが、1点だけ注意点が。
それは、
プロバイダによってキャンペーン内容や料金が全く異なるということ。数万円規模のキャッシュバックを実施しているプロバイダがある一方で全くお得にならないキャンペーンを実施しているプロバイダもあります。
WiMAXはプロバイダによって通信容量や速度などのスペック面に違いはないので、お得ではないプロバイダを選んでしまうと大きく損をしてしまうことになります。
当サイトではWiMAXの23社プロバイダを比較し、
「今最もお得なプロバイダ」の情報をお伝えしておりますので、興味がある方はぜひご一読ください。
「クラウドSIM」のポケットWiFiは料金が安いけど…
料金の高いLTEのポケットWiFiですが、一方でどんなときもWiFiをはじめとした「クラウドSIM」のポケットWiFiは料金設定が安くなっています。
今回の比較表には乗っていませんがクラウドSIMの「Mugen WiFi」はWiMAXよりもさらに実質月額料金が安いのが特徴です。
しかし、クラウドSIMのポケットWiFiでは2020年2月以降通信障害や在庫不足などのトラブルが多発。2020年10月をもって、「どんなときもWiFi」では完全無制限プランのサービス提供を終了しています。
クラウドSIMのポケットWiFiは料金が安い一方で、通信障害の発生などリスクが大きい点には注意が必要です。
以上がWiMAXとLTEの料金比較となります。それでは、最後にこれまでの比較を踏まえてWiMAXのポケットWiFiとLTEのポケットWiFiはどちらがおすすめなのかを確認していきましょう!
【まとめ】あなたにおすすめポケットWiFiは?

ここまで様々な観点からWiMAXとLTEを比較してまいりましたが、ここからはまとめとして条件別にどちらがおすすめか見てまいりたいと思います。
WiMAXのポケットWiFiがおすすめな方
- 無制限のポケットWiFiをお得な料金で利用したい
- WiMAX回線のエリア内に在住している
LTEのポケットWiFiがおすすめな方
- WiMAX回線のエリア外に在住している
- 料金は高くても、より繋がりやすいポケットWiFiを利用したい
WiMAXとLTEのポケットWiFiにはそれぞれメリット・デメリットがあります。あなたの環境や重視したいポイントを確認した上で、どちらのポケットWiFiが自分に合っているのか考えることが大切です。
当サイトでは、別のページで各社ポケットWiFiの比較ポイント(「料金」「容量」「エリア」「端末」)などを調査した結果をお伝えしています。
「ポケットWiFiを契約したいけど、もう少し詳しく比較したうえで決めたい」と考えている方は、是非以下のページも合わせてご確認ください!
おすすめNo.1を知りたい方は
ポケットワイファイ
最新ランキングへ
WiMAXとLTEのよくある疑問Q&A

ここでは、これまでお伝えしてきた内容をQ&A形式にしてまとめています。今回の内容をもう1度振り返っておきたいという方は是非ご一読ください!
WiMAXとLTEの違いは?
WiMAXとLTEはどちらもポケットWiFi用の回線として使われています。両者の最大の違いは利用している「周波数帯域」。周波数帯域によって、回線への「繋がりやすさ」が変化します。
WiMAXとLTEで繋がりやすいのはどっち?
「プラチナバンド」と呼ばれる700〜900MHzの周波数帯域を利用しているLTEのポケットWiFiがWiMAXより繋がりやすくなっています。
WiMAXで利用している2.5GHzは障害物に弱く、山間部や地下では繋がりにくい傾向があります。
WiMAXとLTEで料金がお得なのはどっち?
キャッシュバックや月額料金の割引などのキャンペーンが豊富なWiMAXのポケットWiFiが、LTEより圧倒的にお得です。
ただし、WiMAXはプロバイダ(契約代理店)によってキャンペーン内容が全く異なります。WiMAXを契約する前にはプロバイダの料金を比較することが重要になります。
WiMAXがおすすめなのはどんな人?
「WiMAX回線のエリア内に在住している」「無制限のポケットWiFiをお得な料金」で利用したい方にWiMAXのポケットWiFiはおすすめです。
WiMAXの回線エリア内かどうかはUQ WiMAXの公式サイトで確認することができます。
LTEがおすすめなのはどんな人?
「WiMAXのエリア外に在住している」「料金は高くても、より繋がりやすいポケットWiFiを利用したい」という方にLTEのポケットWiFiはおすすめです。
ただしLTEポケットWiFiの一部は、電波の繋がりやすい「プラチナバンド」の周波数帯域が利用できない商品もあるので、注意が必要です。